個人飲食店とキャッシュレス決済の話

個人飲食店とキャッシュレス決済の話

個人店のキャッシュレス化は本当に必要?

当店がキャッシュレスを導入した経緯

現在のキャッシュレス化への流れで少なからず導入を考えている個人事業主の方も多いのではと思います。しかし「クレジットカード手数料を取られる」という考え方もありなかなか導入に踏み込めないという方もいるのではないでしょうか?

当店の場合、開業1ヶ月後(2017年12月)から「JMS」というクレジット決済代行会社のキャッシュレス端末を導入しました。(実は開業前に申し込みはしていたのですが単純に手配がオープンに間に合わなかっただけですが…)もともとキャッシュレス導入の検討はしていましたが開業前のタイムリーな時期に営業がきたので…
申込をした後に端末の設置をしてもらいました。一つの端末で様々なクレジットカード、電子マネーの決済ができます。

最近では2019年4月より「PayPay」と「LINE Pay」のふたつのスマホQR決済サービスも導入しています。

現在のキャッシュレス事情

当店のキャッシュレスでの支払い率は約8%

2017年11月にオープンし、翌月からキャッシュレス端末を設置しました。正直な話、当初の金額ベースでの利用率でいうと全体の売上の2~3%程度でしばらく推移し、2018年中盤あたりから2018年年末にかけては売上全体の5%ほど、2019年に入りQR決済(ペイペイ、ラインペイ)を導入してからは全体の8%が利用率となっています。

現在、日本におけるキャッシュレスでの決済率は約2割程度だが、おそらく大半がネット販売などで店舗での実販売は1割以下ではないでしょうか?

まだまだキャッシュレスの普及率でいうと先進国の中では日本は低いです。しかし、海外からの観光客の増加や最近のQR決済の推進など普及率は徐々に加速していくと思います。

キャッシュレス決済の手数料は3~4%

開業と同時にクレジット端末を導入した経緯を知人の個人店経営者に話をすると「手数料」の話に必ずなってきます。現状ペイペイやラインペイなどのQR決済は決済手数料がかからない(今後はかかる可能性もある)ことが多いですが、クレジットや電子マネーはブランドにもよりますが3~4%決済手数料がかかります。
まあ1000円クレジット払いだったら、30~40円は手数料で引かれるわけです。
キャッシュレスを導入していない同業者と話をすると単純に粗利が3~4%減ると考えがちなんですが、実際に仮説をたてて計算してみました。

クレジット支払率10%でも1%の売上UPでOK

例えばクレジットの手数料を払ってでも導入するにはどのくらい効果があるのか簡単に仮説を立ててみます。

例:お店の売上ひと月100万円(客単価1,000円×客数1,000人)
原価率30% クレジットの手数料4%

全員現金払いの場合:粗利700,000
クレジット払い10%の場合:粗利700,000-手数料2,800=697,200
クレジット10%で客数1%UPの場合:粗利707,000-手数料2,828=704,172

上記のようにクレジット払いが全体の10%になっても、客数(or客単価)が1%上がれば利益は増すという計算になります。ちなみにこの計算でいくとクレジット払いが30%になっても客数(or客単価)が2%上がれば利益は増す計算です。

現状、国内のキャッシュレス決済率が2割程度で実店舗でも1割程度で考えればキャッシュレス決済ができるという理由で来店してくれる人が全体の1%増えるか、客単価が1%増えれば充分な費用対効果だと言えます。

逆をいえば「キャッシュレス決済ができる」という理由によって来店数や客単価が減るということはあり得ません。

キャッシュレス・消費者還元制度(2019年10月~2020年6月)

ちなみに2019年10月より「キャッシュレス・消費者還元制度」が始まります。
要はキャッシュレス普及のために国がいろいろ補助してくれる制度で申請が必要にはなりますが、だいたいキャッシュレス代行業者が申請も代行してくれるケースが多いのでこの機会に導入するとお得です。

  • キャッシュレス決済導入がお得(端末代金など)
  • 決済手数料がお得(期間中2.16%以下)
  • 消費者へのキャッシュレスにおけるポイント還元

キャッシュレスのメリット

キャッシュレスができる店を選ぶ人は意外といる

当店の場合、実際に導入してみて感じるものとしては(まあオープンしてすぐ導入したので正確な検証はできませんが…)やはり、「キャッシュレス決済ができるから」という理由で来店してくれる方が意外と多いです。クレジットカードももちろんですが、学生さんやビジネスマンらしき方などは「Suica」などの支払いも多いですし、主婦層の方は「nanaco」「waon」などの電子マネーを使用される方も多いです。
あとは最近、さまざまなキャンペーンを展開している「PayPay」「LINE Pay」などのQR決済サービスなども増えつつあります。

キャッシュレスを利用される方がよく言うのがそれぞれのカードや電子マネーなどでポイントが貯まるということ。QR決済なんかは残高プレゼント企画も良くやっていますし、各社特典をいろいろつけています。

中には手持ちがなくてもキャッシュレス払いができるのであればと追加注文される方もいたりしますので単価アップにもつながると思います。

後はキャッシュレスがもっと普及すれば釣銭のお金も少なくて済むでしょうし、両替も少なくて済むようになるでしょうね。

現金受け渡しによるミスが減る

実際に現金の受け渡しをするわけでは無いのでお釣りの渡し忘れなども無くなります。ただ入力間違いとか他のミスはでるかもしれませんが…

キャッシュレスのデメリット

決済処理の手間

キャッシュレス決済の処理の手順を覚えなければならないというのがあります。新しい従業員が増えればその都度教えなければならないですね。でも仕事を教える一環で考えれば大した問題ではないと思います。

売上の入金がひと月ほど遅れる

こちらも仕方がないことなのですが決済業者によっても異なりますが、月末締めの翌月〇日振込とかというようになります。締めが月1回であったり、2回であったりしますが大抵半月からひと月ほど遅れて売上が振り込まれる形になりますが余程ぎりぎりの資金繰りでなければ問題はないかと思います。

今後のキャッシュレス事情

国を挙げてキャッシュレス決済の推進をしているので、間違いなく今後のキャッシュレス決済率は上がってくると思います。特にQR決済ではシェアの獲得のためばら撒きのような企画も行っており大手を中心に各種キャッシュレス決済の可能な店舗はどんどん増えていきます。

地方ではまだ実感がないかもしれませんが実際にキャッシュレス決済を中心にしている人は増えており現金もあまり持ち歩いていません。そういった方が増えてくると現金しか使えないお店はその時点で選択肢が消えるわけです。

今ではキャッシュレスが普通になっている身近な例で言えば鉄道と高速道路です。「Suica」や「ETC」のようなシステムも始めは抵抗のある方も多かったですが現在では当然のように普及していますし、ネットなどの通販もそうです。ネット通販でもクレジット払いが最早当然の決済方法になっています。

実際にキャッシュレス導入するには?

実際にキャッシュレス決済を導入するならクレジット決済代行業者を利用するのがベストだと思います。
最近では端末も据置タイプのものから持ち運び可能なタイプのものへと変化していますのでイベント出店などにも使用できるので便利ですし、これからはキャッシュレス端末の主流になるとおもいます。

オススメの決済代行サービス

据置端末タイプ

JMS

当店でも使用している据置端末をネット回線につなげるタイプです。各種主要クレジットカードに合わせてユニオンペイ(銀聯)カードが扱えるのも魅力です。ユニオンペイは中国人観光客が多い場所ではぜひ取扱いしたいクレジットブランドです。nanacoやwaonも使えるので主婦層の多いところでもオススメです。

持ち運び可能端末タイプ

TimesPay

こちらは「タブレット」「カードリーダー」「プリンター」もセットで無償レンタルしてくれる上に通信費も無償なのでオススメです。実質かかるのは決済手数料のみです。通常はカードリーダーのみの無償レンタルでタブレットはiPhoneかiPadを自身で用意する必要があります。