コーヒー豆の品種の話

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当然のことながら、お米などにも品種があるようにコーヒーにも品種があります。品種なんて覚えなくてももちろんコーヒーは楽しめますが、ある程度品種を知ることによって香味の特徴やその品種の希少性などを知ることができより一層コーヒーが楽しくなります。無数に品種はありますがこれだけは知っておいて欲しい品種を今回は簡単にご紹介しています。

アラビカ種とカネフォーラ種

植物学上、コーヒーという植物はアカネ科に属し、更には大きく分けてアラビカ種カネフォーラ種の2種類に大別されます。一般的にストレートでの飲用に適しているのは「アラビカ種」であり、世界に流通するコーヒー豆の約70%を占めています。しかし病気への耐性が低くカネフォーラと比べると栽培効率も低いのが弱点です。病気に強く、収穫量も多いが独特のクセのある「カネフォーラ種ロブスタ種ともいう)」。カネフォーラ種は通常単独で製品にすることは少なく、安価なブレンドなどのかさ増しなどに使用されることも多いのが特徴です。市場で出回る単一豆はほぼアラビカ種だと思っていただいて構いません。
たまに缶コーヒーやレギュラーコーヒーなどで「アラビカ豆100%」とうたっている商品が有りますが、要はかさ増しにカネフォーラ種は使用していないということであり、それほど特別だというわけではありません。
ちなみにですが、この2種の他にもリベリカ種という種類もあり3つ合わせてコーヒー三原種とも呼ばれていますがリベリカ種は現在ほぼ流通用に栽培されていません。

アラビカ種の代表的な品種(在来種)

エチオピア原種(在来品種)

もともとエチオピアに自生する品種は3000を超える品種があり、その中からいくつかの品種を栽培しているが多種多様すぎて厳格に区別することが困難であるため総称してエチオピア原種(在来品種)と呼ばれている。地域ごとに個性的な香味を持つことが多く主に地域名を冠した銘柄で流通することが多い。特にエチオピアのイルガチェフェ地区の品種が個性的で華やかな香味を持ち市場では人気もあります。その他にもシダモ、ハラー、カファ、ジンマなど地域ごとの個性がある。

当店での取扱い歴:
エチオピア イルガチェフェ ウォテ ナチュラル
エチオピア ジンマ フンダオリ など

ティピカ種

古くから伝わる品種であり、ジャマイカブルーマウンテンやハワイコナなどでも知られる高級品種。生産効率が低く病気にも比較的弱いことから大量生産には向いていないが程よいコクと滑らかな舌触り、クリーンで爽やかな酸味が特徴で浅煎りで好まれる。イエメンのモカ港を経由して持ち出された原種がオランダ、フランスを渡りカリブ海東のマルティニーク島(当時フランス領)で栽培された。このマルティニーク島経由で中南米へと伝播された品種。

当店での取扱い歴:
ハワイ カイナリウ コナ など

ゲイシャ種

もともとエチオピアのゲイシャ(ゲシャ)という村で発見された原種。コスタリカ経由で中米に伝播されたが、耐病性と生産効率の低さから商用での栽培がほぼされてなかった。2004年にパナマのエスメラルダ農園が品評会(オークション)にゲイシャ種を出品したところ圧倒的な評価で当時の落札価格を塗り替えたことにより注目を集めた品種。圧倒的に華やかな香りはゲイシャフレーバーとも呼ばれ、果実を思わせるような個性的な香味が特徴。その希少性からも高値で取引されている。最近日本でも注目の品種である。

当店での取扱い歴:
パナマ カジェホン ゲイシャ ナチュラル/ウォッシュト
コスタリカ オルティス2000 ゲイシャ など

スマトラ種

マンデリンで有名なティピカ系品種。セイロン島、ジャワ島、スマトラ島などに伝播されたティピカ種はさび病の蔓延で壊滅的な打撃を受けたがスマトラ島で見つかった生き残りのティピカ種を総称してスマトラ種と呼んでいる。発見された地域名で呼ばれることも多いがお店によってはティピカというケースもある。

当店での取扱い歴:
インドネシア LCFマンデリン
インドネシア スマトラ オナンガンジャンなど

アラビカ種の代表的な品種(突然変異種)

ブルボン種

東アフリカに浮かぶブルボン島(現レ・ユニオン島)にエチオピア原種が持ち込まれコーヒーの栽培が始まった。そこで生まれた突然変異種がブルボン種。ティピカの起源となったマルティニーク島に持ち込まれた種とは異なる品種であり、ここから東アフリカ、ブラジル、中米に伝播される。コクと酸のバランスがよくやわらかな味わいで人気も高い。

当店での取扱い歴:
グァテマラ サンタカタリーナ農園
ブラジル マカウバ・デ・シーマ農園
ブラジル ダ・テーラ農園
タンザニア ブラックバーン農園など

マラゴジペ種

ブラジルのマラゴジペという町で発見されたティピカ種の突然変異種。生産性はそれほど高くないが種子が大粒。香味的には際立った特徴は無い。

当店での取扱い歴:
無し

ケント種

インドで生まれたティピカの突然変異種。さび病に強いという特徴があり、現在では主にタンザニアで栽培されている。どっしりと重い香味が特徴。

当店の取り扱い歴:
タンザニア ブラックバーン農園

カトゥーラ種(ブルボンの突然変異種)

ブルボンの突然変異種でブラジルで発見された。あらゆる環境でも栽培可能で生産性も高いことから中南米で広く栽培されている。豆のサイズは小さめでブルボン程の華やかな香味はない。

当店の取扱い歴:
コスタリカ ロスクレストネス エルアルト
コスタリカ インペリオ・ロホ‐エル・イゲロン
コスタリカ エルメス・カルデロン・ヒメネス
ペルー ウィルダー・ガルシア
コロンビア ナリーニョ フロリダ ディエゴ ロペス

パカス種(ブルボンの突然変異種)

エルサルバドルで発見されたブルボン種の突然変異種。干ばつに強く、低地栽培にも適していて収穫性も高い。

当店での取扱い歴:
無し

アラビカ種の代表的な品種(自然交配種)

ムンドノーボ種

ブラジルのサンパウロで発見された品種。ブルボン種とスマトラ種の自然交配種とみられている。病気に強く、成長力もありブラジルでは広く生産されている品種。マイルドな香味が特徴。

当店での取扱い歴:
無し

アラビカ種の代表的な品種(人工交配種)

カトゥアイ種

ムンドノーボ種とカトゥーラ種の交配種。非常に生産性も高く、チェリーが落ちにくいため強風や大雨の地域での栽培にてきしているが充分な肥料やケアが必要。比較的大味なものが多いが優れた香味を持つものもある。

当店での取扱い歴:
コスタリカ ホイ-カフェ ロス・セドロス
ブラジル アルト・ド・サン・ドミンゴス農園

パカマラ種

パカス種とマラゴジペ種の交配種。栽培量も多くないが、ティピカ種のようなクリーンな香味とコクは強くないが滑らかな食感を持つ。希少性が高い。

当店での取扱い歴:
グァテマラ エル・インヘルト農園 パカマラ

アラビカ種の代表的な品種(選抜種)

SL28

1935年にケニアのコーヒー研究機関であるスコット・ラボラトリーが発見し繁殖した種。頭文字のSLに特徴毎に連番が付けられている。干ばつに強く、高地栽培に適している。質の高い酸味とコクがある。

当店での取扱い歴:
ケニア ガクイファクトリー
ケニア カラツファクトリー
ケニア キウニュファクトリー
ケニア カムワンギファクトリー

SL34

SL28と同様にスコット・ラボラトリーが発見した種。こちらも干ばつに強く、華やかな酸味としっかりとしたコクが特徴。

当店での取扱い歴:
ケニア ガクイファクトリー
ケニア カラツファクトリー
ケニア キウニュファクトリー
ケニア カムワンギファクトリー